リンパマッサージが気持ちいいと感じる理由|オキシトシンとセロトニンの仕組みを解説
「朝は普通に履けた靴が、夕方になるときつくなっている……」
こんなお悩みはありませんか?
もしくは、帰宅して靴を脱いだとき、「足の甲が分厚くなっているような気がする」「靴下の痕が消えない」と感じたことはないでしょうか?
足の甲のむくみは、「流れが滞っているよ」という体からのサインかもしれません。
30年以上の臨床経験をもつマッサージの国家資格者、渡辺佳子が、原因からセルフケアまで順を追って解説します。

足の甲のむくみは、西洋医学・東洋医学の両面からの原因が考えられます。
⚫︎西洋医学的な原因
同じ姿勢で長時間過ごしている(デスクワーク・立ち仕事など)
デスクワーク中心の方が30%弱、デスクワーク業務もある方が20%弱といわれる昨今、同じ姿勢で座っている時が増えています。また反対に、ずっと立ち通しの立ち仕事も、足のむくみのリスクになります。
ふくらはぎの筋ポンプ機能が低下している
むくみを回収するリンパには、水分を運搬するための筋肉がありません。そのため、リンパの回収は周囲の骨格筋に依存します。特にふくらはぎが運動不足や加齢が原因で硬くなると、リンパを送り出す筋ポンプの機能が低下します。ふくらはぎのセルフマッサージ方法はこちら。
冷えによって血流・リンパが停滞している
足が冷えると、血管は収縮し、筋肉は硬くなります。そのため、血流とリンパの流れがともに停滞してしまいます。
塩分過多・ストレスによってホルモンバランスが乱れている
塩分の多い食生活は、体内の水分量を増やし、血圧を上がりやすくします。またストレスは自律神経を乱します。これらの理由によりホルモンバランスが乱れると、強いむくみが出やすいです。
⚫︎東洋医学的な原因
胃腸の疲れ=経絡「胃経」の滞り
東洋医学において、人間の全身には、「経絡」と呼ばれる通路が走っていると考えられています。特に足の甲には「胃経(いけい)」という経絡が走っているため、胃腸の疲れによって、足の甲にむくみが生じる可能性があります。
水の滞りやすい体質になっている=「水毒」状態
通路である経絡を通じて、人間の体には、気血水というエネルギーが巡っています。このうち、「水(すい)」が滞る状態のことを「水毒」といい、五臓六腑のうち「脾(ひ)」「腎(じん)」の弱りが水毒を引き起こしていることがあります。

足の甲のむくみ状態をチェックしてみましょう!
以下のような症状は、足の甲のむくみをケアするサインです!
これらのサインが3つ以上ある方は要注意です。

当院ナチュラルタイムには、「西洋医学的なアプローチでケアをしても、むくみが取れなくて……」というお悩みの方が多くいらっしゃいます。
そこで、普段のケアに東洋医学的な視点を組み込むことで、足の甲のむくみをより深くケアすることができます。

東洋医学において、人間の全身には「経絡(けいらく)」という脈が巡っていると考えられています。経絡のうち、重要なポイントを「経穴(けいけつ)」といい、いわゆる「つぼ」と呼ばれています。
経絡は、体内の五臓六腑と体表面をつなぐ通路で、人体のエネルギーである気血水(きけつすい)を運んでいます。
そのため、内臓の状態が経絡上の症状として、体表面に現れることがあります。
反対に、体表面の経絡・経穴を刺激することで、内臓の症状を緩和することもできるのです。
これが俗に言う「つぼ押し」のメカニズムになります。
特に足の甲の中央には、「胃経(いけい)」といって、文字通り胃腸に関係する経絡・経穴があります。
胃経は、食べ物のエネルギーを全身に届ける、胃腸を司る経絡。ゆえに胃腸が疲れると、足の甲に水が溜まりやすくなります。
また胃経のとなりには、「肝経(かんけい)」という経絡も走っています。
肝経は、ストレスや怒りの感情と関係が深い経絡。「イライラ」の感情が強くなると滞りやすく、足の甲の経穴「太衝」付近がぷっくりと膨らみます。
「食後に足がむくむ」
「ストレスが多く、疲れるとむくむ」
このような体験をしたことはありませんか?
実際に、当院に来院された方々に多く見られる症状です。
もしもお心当たりがある場合には、東洋医学の経絡ケアが必要な可能性があります。
東洋医学では、気血水というエネルギーが、人間の体を養っていると考えられています。このうち、「水(すい)」のエネルギーの滞りは、主に体のむくみとして現れます。これを「水毒」または「水滞」などと呼びます。
水のエネルギーを全身に運んでいるのは「脾(ひ)」という臓腑です。
また、水の代謝全体を統括しているのが「腎(じん)」という臓腑です。
何らかの理由でこれらの脾・腎が弱ると、体の末端に水が溜まりやすくなります。
脾・腎は、冷えやストレスによって機能が低下しやすいという特徴があります。
そのため、「手足が冷え性で且つむくみやすい」という方が数多く来院されています。
足の甲のむくみだけでなく、手足の冷えをよく感じられる方は、東洋医学の「水」のケアが必要な可能性があります。

足の甲という局所的なむくみの状態に際し、足の甲だけを揉んでも効果は低めです。
前述でご説明した通り、むくみ対策に重要なリンパは、全身に繋がっています。
特に、足の甲のむくみを回収する足リンパは、股関節や鼠蹊部といった足の付け根まで繋がっています。
水のホースをイメージしてください。
頑張って水を送り出したとしても、ホースの出口が詰まっていたら、水は外へ流れ出ていきません。
また、ホースの途中が障害物で閉じられていた場合も同様でしょう。
そのため、今回ご紹介するセルフマッサージは、足のリンパの出口である、足の付け根からスタートします。
先に水の出口を作ってから末端を流すことが、足の甲のむくみを改善するポイントです!
上記の注意点を守って、各プロセス1分を目安に気持ちの良い強さで行いましょう。
足先は、全身のリンパの流れの「スタート地点」です。ここから先、全身をどう流していくかはリンパマッサージの正しいやり方で解説しています。
足の付け根を押す足の付け根に、反対側の手のひらをあて、片手を重ねて足の付け根を押す。反対側も同様に行う。
ひざの裏を押すひざを包むようにひざ裏に両手の4本の指をあて、上体を後ろに傾けながらひざの後ろを押す。反対側も同様に。
足全体をさする足首に手に両手のひらをあて、足の付け根に向かって両手で同時に足全体をさする。反対側も同様に。
足の甲をさする足の甲(足の指と指の間)を左右の親指で、指のつけ根から足首に向かって交互にさする。反対側も同様に。
足の甲を押す足の甲(足の指と指の間)を指の付け根から足首にかけて、親指で押す。反対側も同様に行う。
ここで紹介した方法は、当院ナチュラルタイム院長渡辺佳子の著書「メディカルリンパマッサージ」から一部抜粋して紹介しております。
もしもセルフケアでは全く変化が見られない場合、むくみの状態が進行している可能性があります。お気軽に当院カウンセラーにご相談ください。

セルフケアで全く効果を感じなかったり、「マッサージに行ったけどすぐ戻ってしまった」という方におすすめなのが、プロの手による施術です。
銀座ナチュラルタイムでは、全てのスタッフが「あん摩マッサージ指圧師」の国家資格を持っています。この資格を得るには、西洋医学と東洋医学の両面の知識を身につける必要があります。
そこで当院では、主に以下の3点を重視して、足の甲に対するむくみアプローチを行っています。
「セルフケアや局所的なマッサージだけでは、効果を感じられない」
ナチュラルタイムには、お悩みを抱える方が数多く来院されます。その理由は、先の三点へのアプローチが不足しているため、身体の表面だけの浅い治療になっている可能性があります。
ナチュラルタイムでの治療を受けた後、「足が別人のように軽い」「きつかった靴がすんなり履ける」といったご感想をいただきます。この感覚が翌日も続くか否かが、根本からむくみ体質が変わり始めるサインです。
皆様の生活にも、より深く、根本からのケアを取り入れてみませんか?
セルフケアだけでは満足を得られない場合には、ぜひ当院の経絡リンパマッサージコースをご覧ください。

プロのマッサージを受けたり、じっくりとしたセルフケアを行うには、皆様の貴重な時間を使います。
可能であるなら、その効果を少しでも持続させたいですよね?
この章では、マッサージ後の過ごし方、むくみにくい体を作る生活習慣について、ご紹介いたします。
難しいことはありません。完璧でなくとも構いません。
まずは朝昼晩のどれか、一つずつ実践してみてください。
以上の簡単な習慣は、続けることで最も高い効果が期待できます。
ご自身の生活に取り入れそうな習慣を、まずは一つから増やしてみましょう。

Q1. 足の甲の膨らみは脂肪ですか?むくみと脂肪の違いは?
A.10秒ほど足の甲を押してみて、指の痕がすぐに戻らない場合、むくみの可能性が高いです。
足の甲は腹部や大腿部に比べると、比較的脂肪がつきにくい部位です。足の甲だけが脂肪で太る、というのはレアケースになります。
Q2. 片足だけむくんでいるのですが、何故ですか?
A.片足だけがむくんでいる場合、両足のむくみよりも注意が必要です。片足のむくみは、その足の血管やリンパの流れが部分的に滞っていることで発生しますが、背景に疾患がある可能性が高いのです。
代表的なものに、深部静脈血栓症(エコノミー症候群)、リンパ浮腫、骨盤内の腫瘍(癌)、心不全など重大な疾患が考えられます。
専門医への相談を強く推奨いたします。専門医の診断後、疾患由来でないむくみだと判明した場合には、リンパマッサージでのケアが効果的です。
Q3. 強く押した方が効果がありますか?
A.セルフケアでは強く押すのではなく、心地のいい圧で行いましょう。むくみ解消のアプローチ対象である浅リンパ管は、皮膚のすぐ下数ミリ程度の深さにあります。ゴリゴリと痛みを我慢して押す必要はありません。
Q4. セルフマッサージではオイルやクリームを使った方がいいですか?
A.肌に直接セルフマッサージを行う場合、オイルやクリームの使用をおすすめしています。摩擦によって、肌を痛めるのを防ぐためです。
おすすめはスクワランオイルです。サメ由来のオイルで、最も人間の皮脂に近い成分であり、アトピーの方でも安心してご使用いただけます。
Q5. 経絡リンパマッサージはセルフでもできますか?
A.可能です。セルフケアを取り入れても効果が見られない場合には、当院カウンセラーにご相談ください。

いかがでしたか?
足の甲のむくみは単なる部分的なむくみではなく、西洋医学的なリンパと、東洋医学的な経絡(つぼ)の両方のケアが必要です。
また、足の甲だけにアプローチするだけではなく、血管やリンパの上流にあたる、足の付け根や上部へのケアが改善に繋がります。
足の甲は、ふくらはぎなどと比べると、むくみがわかりづらい部位です。その足の甲がむくんでしまっているということは、むくみの程度としては、重い部類になります。
むくみは体からのSOSのサインです。そのサインに気がつくかどうかが、美しさや健康を維持できるかの分かれ道でもあります。
特に足の甲は、体調の変化の目印にもなります。
状態をチェックして、ご紹介したセルフケアや生活習慣を取り入れてみてください。
まずは今夜、足を少し高くして寝てみましょう。
もしもどんなセルフケアでも変化が出ない場合は、一人で抱え込まず、お気軽に当院カウンセラーにご相談ください。
銀座ナチュラルタイムグループ 総院長 一般社団法人 経絡リンパマッサージ協会 代表理事 東京医療専門学校 教員養成科 オイルマッサージ臨床学の非常勤講師を長年務める。 経絡リンパマッサージの第一人者として、海外書籍を含め70冊以上、雑誌などの監修誌は1000誌を超える実績を持つ。TV、雑誌、企業の美容健康関連商品などで多くの監修を手がける。女性のための健康と美のセルフケアの普及、鍼灸マッサージ師の臨床教育などにも力を入れている。また、自らの臨床経験を生かし、健康や医療、予防医学の大切さをライフワークとして伝え続けている。さらに、身近な美容やダイエット、食事や生活を通じて、ベビーやママ、女性たちの幸せな毎日を応援している。