コラム

リンパマッサージの基本手技をプロが徹底解説

目次

リンパマッサージの基本手技

マッサージを行うための手技は、大変多くあります。按摩マッサージ指圧師の養成学校で習う基本手技は、6分類あり、それぞれの分類の中で、細かく規定されています。

ここでは、セルフケアでリンパマッサージを行うために必要な基礎的な手技に絞って、ご紹介します。この4つの手技をしっかりとマスターすれば、セルフケアで行うリンパマッサージの効果を十分に発揮させることができます。

マッサージを行う前の注意事項

  • 手指は必ず手洗いをしっかりして、衛生的にきれいな状態にしてください。
  • 手指に怪我や、ささくれなどの傷がある場合は、注意してください。
  • 爪はできるだけ短く切ってから行ってください。

リンパマッサージ手技:さする

リンパマッサージのさする手技ー手掌軽擦法

手技名:手掌軽擦法(しゅしょうけいさつほう)

てのひらで、さする手技のことを手掌軽擦法と呼びます。

マッサージをする部位に、手のひらをやさしく密着させて、さするようにマッサージします。

マッサージのはじめと終わりに必ず使用する、基本的な手技です。私が教えているマッサージ臨床学の授業でも、この手技の熟練度が施術者の評価につながる重要な手技。

専門家として職業にするためには国家資格が必要ですが、国家資格を取得するためのマッサージ学校の基本手技の中でも一番大切に教えている手技です。

学生は、「マッサージは軽擦に始まり、軽擦に終わる」と習います。この軽擦法がマッサージの手技を習う上での基礎となります。

効果:リンパの流れを促進し、新陳代謝を促します。

ポイント:軽擦のポイントは、なんといっても手のひらと、皮膚の密着性です。適度な圧をかけて、手のひらを皮膚に密着することで、軽擦の効果はかなり違ってきますから、しっかりと密着させることを意識してください。

リンパマッサージ手技:もむ

リンパマッサージのもむ手技ー手掌揉揑法

手技名:手掌揉捏法(しゅしょうじゅうねつほう)

次に大切なのは、もむ手技になります。

実際には、強く、ギュギュもむというよりも、表層から筋肉を、痛めないように、動かすイメージで行うと効果的です。両手で軽くつかみ、少し把握する圧を加えながら、手を捻るように交互に動かしてもみます。

効果:筋肉の柔軟性を高め、皮下脂肪の燃焼を助けます。コリや冷え、むくみなどにも効果を発揮します。

経絡や深部のリンパを刺激し、慢性的な冷えやコリの改善に役立ちます。

ポイント:揉揑法は、どの程度の把握する圧をかけるのがよいのか?と、よく聞かれます。基本的に把握しながら、少しずつ動かす手技ですので、動かないほどの把握圧をかけてはいけません。軽擦法よりも少しだけ把握した力加減を意識してください。 

リンパマッサージ手技:押す

リンパマッサージの押す手技ー四指圧迫法

手技名:四指圧迫法(ししあっぱくほう)

4本の指で押す手技を、四指圧迫法と呼びます。

押し方は指圧とは違い、垂直圧で押すよりも、少し角度をつけてやさしく表層から皮膚に指をあてて、ゆっくりと押していきます。

部位に親指以外の両手を4本指を立てて指の腹を使って押す方法。圧迫法のほとんどは5~10秒かけてゆっくり押し、5~10秒そのまま止めて、5~10秒かけてゆっくり戻すのが基本です。

効果:神経、筋の機能抑制、鎮痛、鎮痙効果があります。

実際に効果を感じる時は、体があたたかくなり、流れているイメージがあります。疲れている時やイライラしたり、めんどくさいと思いながら行っても効果を実感できないことが多いです。リラックスして、頭では何も考えず、無の状態で行うことが効果の秘訣でもあります。

ポイント:圧迫法は、体の深部に向かって、圧をかけていく手技です。特にお腹の場合は、内臓がありますので、強い圧をかけると、痛みが生じます。時間をかけてゆっくりと圧を加えていくようにしましょう。痛みを感じる少し手前まで圧をかければ、十分に効果が期待できます。

リンパマッサージ手技:たたく

リンパマッサージの叩く手技ー拍打法

手技名:拍打法(はくだほう)

叩く手技(叩打法)のうちの一つである拍打法。手のひらの真ん中を軽く丸めた状態で、パコパコと音を鳴らしながらたたく方法です。

効果:血行促進効果と神経の鎮静効果があります。弱めの刺激は、組織を活性化させ、強めの刺激は、鎮静効果があります。プロの世界では、その時の状態に合わせて、強さもコントロールすることが大切になります。

ポイント:叩く手技は、リズミカルに行うことが大切です。また、手首を柔らかく使い、スナップを効かせるように打つとよいでしょう。窪みを作った手のひらが、満遍なく、きれいに皮膚に当たると、パコパコという音が鳴ります。当たりが悪いと、バコバコ、ドコドコ、ぺちぺちといった音になります。音に注意して行ってみてください。

まとめ

マッサージはまずはやってみること!と、すすめる女性

ここでご紹介した手技は、マッサージの手技の中でも、基本中の基本です。学生たちはパコパコとよい音が鳴り響くように、リズミカルな音が鳴るように、練習を重ねます。どの程度、押圧してよいのか、どの程度、叩いてよいのか、その加減が分からず、困る方もいると思いますが、答えは簡単で、「ご自身が、気持ち良いと思う強さでマッサージしてください。」と、なります。

セルフケアで行うマッサージは、対象が自分自身ですから、どの程度の圧なのか、痛みはどの程度まで耐えられるのか、ご自身で判断することができます。

マッサージの効果、熟練度はこの基本手技のレベルで変わってきます。プロの世界では、とても大切な基本手技でもありますが、セルフケアも同じです。自分のケアを私の書籍を見て、実際に行って、体調が良くなったり、体重が10キロ、多い方で30キロ変わり人生が変わったという報告もたくさんいただきました。その一方で、なかなか効果が出ないという方もいらっしゃいました。

結論から言うと、基本手技が上手かどうかの話でした。実際お会いした方、NHKカルチャーなどで講義をさせていただいた時に実際にあった話ですが、基本手技が上手にできるようになって、その後大きな変化を実感した方もいらっしゃいます。

基本は好きではない方も多いかもしれませんが、まずは基本手技をうまくできるようになる練習から始めてみてはいかがでしょうか。リンパマッサージをはじめて行う方は、不安にかられるかもしれませんが、まずは基本手技の練習から行ってみましょう!きっと、明るい笑顔のあなたが待っています。

ここで紹介した方法は、渡辺佳子の著書「セレブなボディをつくる 体内リンパ ダイエット」から一部抜粋して紹介しております。より詳しい内容は書籍をご覧ください。

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この記事を監修した人
渡辺 佳子 (わたなべ けいこ)

(社)経絡リンパマッサージ協会 代表理事
銀座ナチュラルタイムグループ 総院長
現在は東京医療専門学校教員養成科マッサージ臨床学の非常勤講師を務める。

経絡リンパマッサージの第一人者として、海外書籍を含め70冊以上、雑誌などの監修誌は1000誌を超える実績を持つ。TV、雑誌、企業の美容健康関連商品などで多くの監修を手がける。女性のための健康と美のセルフケアの普及、鍼灸マッサージ師の臨床教育などにも力を入れている。また、自らの臨床経験を生かし、健康や医療、予防医学の大切さをライフワークとして伝え続けている。さらに、身近な美容やダイエット、食事や生活を通じて、ベビーやママ、女性たちの幸せな毎日を応援している。