コラム

リンパマッサージでサイズダウンと体重減をめざそう!

目次

「水太り体質でなかなか体重が減らない」
「夕方になると脚がパンパンになってしまう」
「月経前になぜかむくみやすくなって体が重い」

こんなお悩みをお持ちの方はいらっしゃいませんか?体質だから仕方ないと諦めてはいませんか?

私たちはこのようなお悩みに対して、リンパマッサージをおすすめしています。

リンパマッサージは施術後の、感覚的なスッキリ感だけでなく、むくみの解消によるサイズダウンや体重の減少が期待できます。

今回は、むくみの原因やリンパについて詳しく解説し、むくみ解消方法、リンパマッサージについて説明いたします。むくみを解消して軽やかな体と心を手に入れましょう!

むくみの原因について

出納バランスの崩れ

水分の出納バランスのくずれがむくみの原因です。


私たちを悩ませるむくみの原因は「体内の水分量の吸収と排泄の出納バランスの崩れ」です。人間の身体は通常、体重の約60%が水分でできています。

飲み物や食べ物から水分を吸収し、尿や汗、呼吸により水分を排泄します。この吸収と排泄が絶えずバランス良く行われることによって、体内の水分を適当に保つことができるのです。

しかし、吸収が排泄を上回ってしまうことがあります。ここで引き起こされるのが浮腫。いわゆる「むくみ」です。

むくみは誰にでも起こります。しかし、内臓疾患や深部静脈血栓症に伴うむくみは原因疾患の治療が必要となりますので、医療機関の受診をお勧めします。ここでは病的ではなく正常範囲内のむくみについてお話していきます。

水分吸収を促進させるもの

水分吸収を促進させるお塩

水分の吸収を促進させる原因に、塩分の摂り過ぎや女性ホルモンの影響が挙げられます。ラーメンを食べた後に無性に喉が乾くことはありませんか?また、ラーメンを食べた翌日はむくみが強いという経験はありませんか?

塩分(ナトリウム)は水ととても仲良しです。体内に吸収された塩分は水を引き寄せます。そのため、塩分の摂り過ぎはむくみに直結します。

また、女性は月経前にむくみが起こりやすくなります。これは排卵から月経までの間に分泌が盛んになる、プロゲステロンというホルモンが関与しています。

プロゲステロンは妊娠や出産に欠かせないホルモンで、脂肪や水分を蓄えようとします。その結果、むくみを引き起こすのです。

水分排泄を妨げるもの

運動不足の女性のイラスト

水分の排泄を妨げる原因として、立ちっぱなしや座りっぱなしなどの同一姿勢の保持や、運動不足が挙げられます。筋肉を動かすことは、体内の水分を回収する働きを助けます。

回収ルートの流れが滞ると、いつまで経っても水分が排泄されず、むくみを引き起こします。
また、慢性的な筋肉のコリや脂肪によって回収ルートが閉塞されることもむくみの原因となります。

リンパとはなにか?

リンパについて、生理学的に詳しく解説していきます。改めてリンパが健康と美容に重要な器官であることがお分かり頂けると思います。

リンパは体内の循環システムの一部

リンパの流れを示したイラスト

私たち人間の体内には、生きていくために必要不可欠な循環システムというものが存在します。心臓から出た血液が体中を巡り、また心臓へ戻ってくるシステムのことです。

まず、心臓の拍動により血液が動脈へ押し出されます。押し出された血液はやがて毛細血管の中を流れ、体の隅々にまで到達します。

この時の血液には酸素や栄養素などが多く含まれています。酸素や栄養素、水は、毛細血管の薄い壁や小さな孔から血管の外(細胞間質)へ漏れ出します。

この細胞間質へ漏れ出した液体のことを間質液と呼びます。この間質液が細胞ひとつひとつにまで到達し、酸素や栄養素を届けることができるのです。

今度は、細胞から出た二酸化炭素や老廃物を含んだ間質液が静脈性の毛細血管の壁を通って血液中に回収されます。毛細血管を通過した血液はやがて静脈を通り、心臓へと戻っていきます。

このシステムが絶えず循環することによって私たち人間は活動することができるのです。

循環システムがわかったところで、いよいよリンパの登場です。先ほど二酸化炭素や老廃物を含んだ間質液は、静脈性の毛細血管に入ると説明しました。

しかし、正確には、二酸化炭素や老廃物を含んだ間質液の90%は静脈性の毛細血管に入ります。残りの10%はどこへ行ってしまうのかというと、リンパ管に取り込まれるのです。

リンパ管に取り込まれた液体をリンパ液と呼びます。リンパ液はリンパ管の中を流れ、やがて鎖骨の下の静脈へ合流し、心臓へと戻っていきます。心臓へと体液が戻っていくルートには静脈とリンパ管の2種類があるのです。

リンパの重要性

1人の人間の体内に張り巡らされている血管の長さ(動脈、静脈、毛細血管を合わせた長さ)はどのくらいだと思いますか?陸上のトラック1周分?東京スカイツリーの高さくらいでしょうか?

答えはなんと 約10万km。地球2周半の長さと言われています。

この様な気の遠くなるような長さの血管が体内に張り巡らされることによって、体の隅々、細胞ひとつひとつに栄養が行き渡り、老廃物の回収もできるのです。

一方で、リンパ管を全て繋げた長さはどのくらいでしょうか?答えは約20万km。血管の2倍、地球5周分の長さと言われています。

心臓から出て心臓まで戻る血管と違い、リンパ管は過剰な水分や異物を含む体液を回収する一方向の働きのみです。

その点から考えても、過剰な水分や異物を回収することが生体にとっていかに重要なことであるか、また、リンパ管が生体にとって必要不可欠であるかがわかります。

リンパの3つの機能

リンパが循環システムの一部であり、重要な器官であることがお分かり頂けましたでしょうか。今度はリンパの構造と機能について解説していきます。

リンパは毛細リンパ管から始まり、徐々に合流してリンパ管、最後に太い本幹となって静脈に合流していきます。リンパ管の途中にはリンパ節という濾過装置が備わっています。これらの器官のことを合わせてリンパ系と呼びます。

リンパ系の機能は大きく分けて3つあります。

1. 体内の水分量の調節

2. 体内に侵入した異物の除去

3. 小腸で吸収された脂肪の運搬

1.体内の水分量の調節

体内の水分量をコントロールする浸透のイメージ図

先ほど説明した通り、心臓に体液を戻すルートは静脈とリンパ系の2種類があります。リンパ管はそれ自体に、間質液を取り込みリンパ液として心臓へ戻す働きがあります。加えて静脈が間質液を取り込む手助けもしています。

心臓に体液を戻すためには、まず、血管の外(細胞間質)に漏れ出た間質液を静脈に取り込まなければなりません。しかし、血管の外も静脈の中も液体で満たされているため、液体を移動させることは困難に思えます。そこで重要な役割を果たすのがアルブミンという体液に含まれるタンパク質です。


水分のみを通す膜を隔て、左には濃度の高い溶液を、右には濃度の低い溶液を同量用意すると、しだいに左の水位が上昇する現象が起こります。これは左右の濃度を同じにするために、膜を通ることのできる水分が移動した、「浸透」という現象です。

これと同じ現象が血管の外と静脈との間で起こります。アルブミンは血管の内外どちらにも存在していますが、正常な場合、血管内(ここでは静脈)の方に多く存在します。

そのため、膜である血管壁を隔てて、アルブミン濃度の低い血管の外から、アルブミンの濃度の高い静脈へ間質液を取り込むことができるのです。

もしも、静脈中のアルブミンの濃度が血管の外と同じ、もしくは低くなってしまった場合、どのようなことが起こるでしょうか?答えは浮腫、いわゆる「むくみ」です。静脈に間質液を取り込むことができず、血管の外にさらに水分が引き寄せられてしまう可能性もあります。

そのような状態が起こらないように働いているのがリンパ管です。毛細リンパ管の壁は毛細血管の壁よりも大きな物質を通しやすいように作られています。そのため分子の大きいアルブミンをリンパ管内に取り込むことが可能です。

血管の外のアルブミンをリンパ管に取り込むことによって、静脈中のアルブミン濃度を高い状態に保つことができます。リンパ管は体内の水分量の調節には必要不可欠な存在なのです。

2. 体内に侵入した異物の除去

ウイルスや細菌などの異物を除去する免疫システムのイラスト



リンパ管の途中にはリンパ節と呼ばれる濾過装置が存在します。先ほど説明した通り、毛細リンパ管の壁は毛細血管に比べ、大きな物質を取り込みやすいように作られています。その為、体内に侵入した異物もリンパ管内に取り込まれ、途中にあるリンパ節へと流れ混みます。

リンパ節は網目状の構造で、コーヒーフィルターのように異物をキャッチして、リンパ液を濾過していきます。リンパ節には、免疫に関わるリンパ球が存在し、異物を除去してくれます。

風邪を引いたとき、頸の辺りのリンパ節が腫れて痛むことはありませんか?免疫の防御力が万全な時は、リンパ球達が異物を静かに除去してくれます。

しかし、免疫の防御力が下がっている時は、炎症を起こし、腫れや痛みを引き起こすのです。そんな時はリンパ球達のSOSのサインですので、しっかり休養をとってくださいね。


3. 小腸で吸収された脂肪の運搬

脂肪のイラスト

食物が口腔から胃や小腸を通過する間に、消化管の運動や消化液の分泌によって、吸収可能な形に分解されていきます。糖質やタンパク質は分解された後、小腸の壁から毛細血管に入り、肝臓へ送られます。一方、脂質は毛細リンパ管に吸収され、本幹を通り、やがて静脈に合流します。

脂質は悪者だと思われがちですが、重要なエネルギー源であり、細胞膜やホルモンの材料としても欠かすことのできない栄養素です。脂質を運搬するためにリンパ管は重要な役割を果たしているのです。

リンパ系は「下水道」

リンパは下水道のイメージ図

リンパ系の働きと重要性がお分かり頂けたでしょうか?専門的な用語を使って説明してきましたが、リンパ系とは例えるならば「下水道」です。過剰な水やゴミを処理場まで運んでくれるルートです。

この体内に張り巡らされている下水道の流れが停滞したり、詰まりを起こしてしまうと正常な働きができなくなってしまいます。過剰な水やゴミが洪水を起こし、辺りが水浸しになってしまうのです。

この状態が「むくみ」です。第3章では、この水浸し状態を解消する方法を説明していきます。

むくみの解消方法

本来は自然に解消する

自分で収縮できるリンパ管

実は、リンパ管は自発的に収縮することができます。収縮は1分間に2~6回程度の非常に僅かな輸送能力ですが、骨格筋の収縮や呼吸運動、消化管運動、動脈の拍動などリンパ管の外からの力によりリンパ液輸送の補助を受けています。

本来であれば、むくみが起きないような機能、起きても解消する機能が備わっているのです。放っておいても、数時間もすれば自然と洪水は収まります。

しかし、運動不足や浅い呼吸は、輸送の補助能力を低下させます。また、慢性的な筋肉のコリや脂肪による物理的なリンパ管の圧迫はリンパ液輸送を妨げます。

本来の機能が正常に働かない、水はけの悪い体になってしまいます。

むくみの解消方法3つ

むくみを解消する方法として、以下の3つを心がけると良いでしょう。

  1. 適度な運動
  2. バランスの取れた食事
  3. リンパマッサージ

1. 適度な運動

むくみ解消として、適度な運動をする女性

筋肉のポンプ作用は静脈やリンパ管の流れを促進する働きがあります。運動と言ってもジムでトレーニングをしたり、何kmもランニングしなければならない訳ではありません。

気が付いたときに足首を回したり、つま先立ちをしたりする程度でも充分に筋肉のポンプ作用が期待できます。

2. バランスの取れた食事

栄養バランスのよい食事

むくみ解消に限ったことではありませんが、やはりバランスの取れた食事は大切です。飲食物が私たちの体を作り、動かしているのです。

具体的には、アルブミンは肉や魚や豆などのタンパク質が原料となります。また、塩分(ナトリウム)は水分と仲良しで溜め込む習性があるので、取り過ぎは控えましょう。

野菜や果物に多く含まれるカリウムは体内の過剰な塩分(ナトリウム)を排泄する働きがあるため、適度な摂取がむくみ解消に繋がります。

3. リンパマッサージ

リンパマッサージを受ける女性

リンパマッサージでリンパ管、血液循環、副交感神経へアプローチして、むくみを解消していきます。

    ◇リンパ管へアプローチ

    リンパ液が滞りなく流れる手助けをするために、リンパマッサージを行います。
   心臓へリンパ液が戻るように体の末梢から中心に向かって一方向に流していきます。
   ここで注意しなければならないのが、強さです。強すぎるマッサージはリンパ管を
   押し潰してしまうため、逆効果です。手のひら全体を皮膚に密着させ、優しくさする
   イメージで行います。

    ◇血液循環へアプローチ

    何度かさすっていくと手温もりによって皮膚温が上昇していきます。
   皮膚温=血液の温度です。冷えている部分には血液が巡っていないということです。
   リンパマッサージをすることで皮膚温を上げ、血液の循環を良くすることも、
   むくみ解消に繋がります。

    ◇副交感神経へアプローチ

    自律神経には交感神経と副交感神経があります。交感神経が優位になると緊張状態、
   副交感神経が優位になるとリラックス状態になります。リンパマッサージは副交感神経へ働きかけ、
リラックスすることにより、筋肉の緊張を解いていきます。
   緊張した筋肉によるリンパ管への物理的な圧迫を解消することで、リンパ液をスムーズに
   流すことができるのです。

まとめ

リンパは体の下水道。リンパマッサージで、滞りをなくしている女性の写真

体内の下水道であるリンパ系の滞りはむくみを引き起こします。リンパマッサージを行うことでむくみを解消し、不要な水分や老廃物を体外に排泄することができます。

結果としてむくんでいた部分のサイズダウンや、体重の減少も期待できます。

また、リンパマッサージを習慣化することによって滞りの起こらない、水はけの良い体を作ることができます。

私たちの体には緻密な構造と素晴らしい機能が備わっています。本来の機能が十分に働くような環境を整えることが、むくみの解消に繋がるのです。

リンパマッサージを習慣化して軽やかな体と心を手に入れましょう。

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この記事を監修した人
渡辺 佳子 (わたなべ けいこ)

(社)経絡リンパマッサージ協会 代表理事
銀座ナチュラルタイムグループ 総院長
現在は東京医療専門学校教員養成科マッサージ臨床学の非常勤講師を務める。

経絡リンパマッサージの第一人者として、海外書籍を含め70冊以上、雑誌などの監修誌は1000誌を超える実績を持つ。TV、雑誌、企業の美容健康関連商品などで多くの監修を手がける。女性のための健康と美のセルフケアの普及、鍼灸マッサージ師の臨床教育などにも力を入れている。また、自らの臨床経験を生かし、健康や医療、予防医学の大切さをライフワークとして伝え続けている。さらに、身近な美容やダイエット、食事や生活を通じて、ベビーやママ、女性たちの幸せな毎日を応援している。