
【プロ監修】膝裏のリンパを流して、脚スッキリ!夏本番へ美脚リンパマッサージ!
ここ数年コロナウイルスが蔓延したことにより免疫という言葉を聞く機会が増えてきました。私たちの体には免疫力という最近やウイルスに対して対応する力が備わっています。その力を低下させず高める方法をお伝えいたします。
免疫力とは、私たちの体には埃やウイルス、細菌などの異物や外敵から身体を守ってくれる免疫システムや体の内側で作られる異物や異常細胞を見張る力を指します。
自然免疫
人が生まれながらに持っている免疫システムで、異物やウイルスが体の中に入ってこようとすると、皮膚や粘膜、粘液によって防御します。この防御を通過してくる細菌やウイルスには、白血球が働き、防御します。病気になりにくい体を維持ためには、自然免疫を高めることが重要です。
獲得免疫
獲得免疫は体内に侵入したウイルスや細菌など病原体を「抗原」として認識して記憶し、再び体の中に侵入してきたときに素早く対応するための免疫システムです。
T細胞などが感染細胞を直接攻撃したり、B細胞が抗体を作って攻撃します。いずれも抗原に合わせて作られたもので効率的に排除することができます。
免疫力が高く維持されていると、外から入ってくるウイルスや細菌などに抵抗する力も備わっているので、体調を崩して、風邪をひいたりすることはありませんし、さらに体の内側で生じる異変や異常細胞(癌など)を見張る力も高いので、大病を患う事なく元気でいられます。
一般的に体温の変化が免疫力アップ・低下に影響をおよぼす事が知られています。風邪をひくと、発熱し、体温が一時的に上昇しますが、これは体内の免疫システムが活発に活動し、体内の異物を排除しようとしているからです。
人間には体温を一定に保つ仕組みが備わっていますが、高めの体温の方が、病気になりにくいと言われています。病気を防ぎ、健康的に生活していく上で体温の安定維持はとても重要です。
十分な睡眠、正しい食生活、毎日の入浴や、運動をして、適正な体温を維持できるようにしましょう。
自律神経のひとつ「交感神経」も免疫の働きに大きく関わっています。
白血球の成分で免疫細胞の一つ、リンパ球(がん細胞やウイルスを攻撃する)は交感神経の働きが落ち着くと、より多く血液中に放出され、ウイルスや細菌などの外敵と戦ってくれます。
私たちの体は交感神経、副交感神経でバランスを整えています。
ストレスなどで交感神経が優位になりがちな人は、リラックスできる時間や休息がとても大切です。心配しすぎたり、不安になったりすると神経はより過敏になってしまうので、あまり気にせず楽しい時間を過ごすことが、免疫力アップに繋がります。
カリフォルニア大学サンフランシスコ校のアリック プレイザー氏の研究によると、睡眠時間が6時間未満の人は7時間以上の人と比べて風邪を引く確率が4.2倍高くなることがわかったそうです。
睡眠時間が短いと自律神経が乱れ、免疫機能にも良くない影響が出ます。
成長ホルモンは眠っている間に傷ついた細胞を修復してくれます。また質の良い睡眠をもたらすメラトニンというホルモンは免疫力を高め肌や髪を再生してくれます。
睡眠の質は「メラトニン」というホルモンの量で決まります。
睡眠と覚醒に大きく関わります。メラトニンの量が出れば出るほど睡眠の質は良くなり少ないと質は低下します。
また「メラトニン」は分泌される時間帯が 夜10時から午前2時までの4時間と、決まっています。この時間帯にきちんと睡眠を取るようにしましょう。
血液とリンパの役割は免疫力アップにとても大切です。
血液は、体の細胞に栄養を届けます。リンパには、①老廃物・余分な水分の排出、②ウイルス・細菌と戦う。③内部の異常細胞を壊す。などの役割があります。
リンパと血液の流れが良くなると、免疫力は高まります。
血液によって体の細胞が栄養され健康になります。さらに、リンパの流れが良くなることで、ウイルスや細菌など、外から入ってきた敵を倒すナチュラルキラー細胞の動きが活発になります。体の内側で発生する異物やがん細胞にも対応してくれます。
血液は心臓から全身に流れて栄養素、酸素などを体の隅々の細胞に届けます。そして栄養を届けると、同時に細胞から出てくる老廃物、疲れの物質を、リンパ管が回収して静脈を介して心臓に戻ってきます。
心臓から出た血液が全身を巡るのに40秒。それに対してリンパ液が不要な物質を回収して静脈に戻るのにかかる時間は、体を一周するのに、8~10時間かかります。
血液系には心臓のポンプ作用(押し出す力、巡らす力)が働きますが、リンパ系にはポンプがなく、筋肉の収縮によって、流れるため、非常にゆっくりとした流れになります。
こりによって、リンパの流れが滞ってしまうと、リンパ液やリンパ管の働きも悪くなってしまいます。不要な物質を回収する時間が多くかかってしまうと、むくみがひどくなったり、代謝が悪くなってしまいます。
リンパの流れを良くするとアルブミンというタンパク質の濃度が高くなり、外敵(ウイルスや細菌)が体の中に入ってきた時に、アルブミンの濃度に比例してリンパ節から出ていくナチュラルキラー細胞の量が増える
アルブミンというタンパク質の働きがとても重要です。
アルブミンは、栄養(カルシウムとかビタミンとか)を細胞に運んで、いらないものを回収する働きがあります。
しかもものすごく吸着力が優れているので、余分な水分は吸収します。さらに疲労物質や、死んだ細胞の破片を回収してくれる大切な物質です。
またリンパの流れをよくすると、アルブミンは、一番居心地良い状態になり、リンパ管の中のアルブミン濃度が高くなります。
そして、免疫を司る細胞、ナチュラルキラー細胞はリンパ管中のアルブミンの濃度に深く関係しています。ナチュラルキラー細胞は、通常リンパ節の中で待機しています。そして体の中にウイルスや病原菌が入って来たときにからリンパ節から飛び出して、外敵をやっつけにいきます。
ナチュラルキラー細胞がウイルスとの戦いに出て行く量というのは、リンパ管中のアルブミンの濃度が高いほど多いのです。
リンパの流れを良くすると、アルブミンというタンパク質のリンパ管中の濃度が上がり、それに比例してリンパ節からより多くのナチュラルキラー細胞出ていく事ができるというわけです。
詳しくは、リンパマッサージの効果とは? プロが徹底解説もご参照ください。
マッサージを始める前の注意点
リンパマッサージの手技については、リンパマッサージの基本手技をプロが徹底解説でも詳しく説明してありますので、ご参考になさってください。
①両手の親指の腹を使って、足裏全体を押す。かたい、痛い、冷えている部分は念入りに押す。
足の甲の指の間も同様にほぐす。反対側も同様に行う
②両手のひらでふくらはぎを包み、足首から膝裏のリンパ節に向かってさすり上げる。脚の内側、外側も同時にさする
③膝の上に両手を当て、鼠蹊部に向かって手のひらを左右交互に動かし、太ももの前側をさする。脚の内側、外側、後ろ側も同様に行う。
④両手のひらを背中のできるだけ高い部分に当て、そこからお尻に向かって手のひらを密着させたままさすり下ろし、そのまま円を描くようにヒップラインに沿ってさすりあげる
⑤ 両手のひらをおへその上下に当て、おへそを中心に時計回りに円を描くようにお腹全体をさする。
お腹の中心をみぞおちから鼠蹊部まで両手のひらで交互にさすりおろす
⑥片方の手で反対側の手首を軽く掴み、手首から腕の付け根に向かって腕の外側と内側をさすり上げる、反対側も同様に行う。
⑦片方の手を反対側の首筋に当て、耳の下から肩先に向けてさすります。反対側も同様に。首を傾けると行いやすい
⑧両手の親指以外の4本の腹を顎にあて、顎からこめかみに向かってフェイスラインを優しくさすり上げる。
⑨手のひらを軽くくぼませ、手を左右交互に引き上げるようにしながら、全身を下から上へ手首を回転させながら叩く。頭は指先で弾くように行う。
効果が出にくい場合は、カウンセラーにご相談ください。ここで紹介した方法は、渡辺佳子の著書「1日10分で美ボディ改革 リンパマッサージハンドブック」から一部抜粋して紹介しております。セルフケアを専門的に続けたい方には、より詳しい内容は書籍をご覧ください。
免疫力アップは、毎日のセルフケアを続けることがとても重要です。ただし、免疫力が落ちすぎている人には、プロの施術で、まずはマイナスな状態から、プラスの状態にすることが大切。
毎日のセルフケアのマッサージだけでは、あまり改善がみられない場合は、ご相談ください。
銀座ナチュラルタイムでは、施術をせずに、ご相談だけを承るコース"初診おまかせコース60分"もご用意しております。
お身体の状態を把握し、専門家の目から、何が原因となっているのか、しっかりと見極めた上で、根本的な解決が実現できるようにご提案させて頂きます。
免疫力の低下は、様々な症状につながる可能性があります。毎日のセルフケアと、専門的なアプローチで、積極的に免疫力アップをしていきましょう!
(社)経絡リンパマッサージ協会 代表理事 銀座ナチュラルタイムグループ 総院長 現在は東京医療専門学校教員養成科マッサージ臨床学の非常勤講師を務める。 経絡リンパマッサージの第一人者として、海外書籍を含め70冊以上、雑誌などの監修誌は1000誌を超える実績を持つ。TV、雑誌、企業の美容健康関連商品などで多くの監修を手がける。女性のための健康と美のセルフケアの普及、鍼灸マッサージ師の臨床教育などにも力を入れている。また、自らの臨床経験を生かし、健康や医療、予防医学の大切さをライフワークとして伝え続けている。さらに、身近な美容やダイエット、食事や生活を通じて、ベビーやママ、女性たちの幸せな毎日を応援している。