お腹が太るのはなぜ?お腹痩せに効果的なリンパマッサージ

目次

「最近太ったかも、、、」

「体が重くなった気がする」

「去年はけたパンツがお腹の辺りできつくなっている」

このように感じた場合、体重がおおよそ2~3キロ増えている可能性があります。暴飲暴食や運動不足によって脂肪が増える場合もあれば、むくみによって体の水分代謝が上手くできず体重が増えることもあります。

全身のバランスが悪く、お腹だけがぽっこり出ていたり、脚だけが太くなっていたりする原因は、そこに滞りがあり、体に変調が起きているということです。

そこで自分の生活スタイルを見直して、体質改善をし、全身の流れをスムーズにして老廃物を排泄やすい体になっているからこそ、部分やせができるようになります。

人間の体にはリンパが全身にくまなくはり巡らされています。リンパの滞りをなくし、流れを良しくして、体を整えることで痩せやすい体に近づきます。

また、お腹まわりをスッキリ痩せさせるためにも、体で何が起こっているのかを知り、痩せるための正しいリンパマッサージを行なうことがとても重要です。

今回はお腹が太る原因とメカニズム、リンパマッサージを行なうポイント、お腹痩せに効果的なリンパマッサージ方法をご紹介いたします。

お腹が太る原因とメカニズム

お腹のたるみ、太りを改善するリンパマッサージ

私たちの体はエネルギーを消費して生きており、必要な栄養素を食事から摂取しています。体内に取り込まれた栄養素は細胞内で合成、分解をしてエネルギーを作ります。

必要な栄養素は、糖質(炭水化物)、脂質(脂肪)、タンパク質、ビタミン、無機質があります。このうちエネルギー源となる糖質、脂質、タンパク質を三大栄養素といいます。

ビタミン、無機質は、エネルギー源にはなりませんが、体の機能を維持していくうえで重要な役割を担っています。

体内で消化、分解、吸収をしているのがお腹に存在する消化器官です。必要な摂取エネルギーの量と消費するエネルギーの量のバランスで、お腹周りの脂肪のつき方が変わります。

この栄養バランスに偏りが出ると体のラインも崩れてしまうということです。次に代謝と栄養素の役割をみていきましょう。

基礎代謝とは?

体内に吸収された食物は、生体機能の維持に必要な基礎代謝、身体活動に必要なエネルギーとして使われます。

この基礎代謝というのは、生命活動を維持するために必要な心臓の拍動、呼吸、筋肉の緊張などを保った最小限の代謝のことをいいます。

基礎代謝量は年齢、体重によって異なりますが、日本人の成人男性で約1,500kcal/日、成人女性では約1,200kcal/日と言われています。

女性は男性よりも筋肉が少なく、脂肪が多いため代謝量は低くなります。また、基礎代謝量は幼年期で高く、老年期で低くくなり、季節では夏に低く、冬に高くなります。

体に必要な三大栄養素の役割 

体に必要な栄養素、炭水化物

体にとって重要な働きをする三大栄養素の糖質、脂質は生命活動のエネルギー源として働きます。タンパク質はエネルギー源でも利用されますが、体を構成するさまざまなタンパク質の原料にもなります。この三大栄養素を分解される時には、1g当たり糖質、タンパク質は約4kcal、脂質は約9kcalのエネルギーを作ります。だから、脂質の取りすぎは体重増加に影響を及ぼすのです。

炭水化物

炭水化物は脳や筋肉などのエネルギー源として使われる重要な栄養素です。脂質やタンパク質よりもエネルギー源として使われやすい特徴があります。そのため、過剰摂取により消費エネルギーよりも摂取エネルギーが多くなると、脂質(中性脂肪)に変わり、エネルギー源として体に貯蔵されてしまいます。

たんぱく質

タンパク質は、細胞内でおこる物質代謝に必要な酵素、生体機能の調節に必要なホルモンや受容体の材料として重要な働きをします。また、筋肉の収縮、免疫、物質の運搬などほとんどの生体機能に関わっています。

脂肪

脂肪は糖質やタンパク質よりも高いエネルギーを作ります。特に中性脂肪はエネルギー源として重要であり、貯蔵エネルギーとして重要な役割をもっています。

食事で摂取された脂質のうち、余分なものは皮下や内臓の脂肪組織に貯えられます。また、脂肪を分解し、エネルギーを血中に放出して使われる他にも、体の熱が逃げるのを防いだり、内臓を保護する働きがあリます。

暴飲暴食などの高カロリーを摂取する食事が続くと糖や脂肪が消費エネルギーよりも摂取エネルギーが多くなり中性脂肪として体に蓄えられ、消費をされずに蓄積していきます。

日常生活で運動によるエネルギー代謝が低くなってしまうと、蓄積された脂肪は燃焼されません。あまり体を動かす機会が減ると筋肉量が減り、エネルギー代謝は落ちていきます。その結果、基礎代謝量が低下し、エネルギーを消費できないために中性脂肪がどんどん蓄えられ、お腹周りが太ってしまうのです。

栄養素をバランスよく摂取する食事、ウォーキング、ランニングなどの有酸素運動、十分な睡眠を取ることが健康で美しい理想の体を手に入れるためにはとても重要だということなのです。

リンパマッサージの効果について

ダイエットをしていても痩せにくい女性の多くは、実はむくんでいるだけかもしれません。むくみは体内のリンパの流れが滞り、老廃物や毒素が蓄積した状態です。水分だけではなく、排泄されるべきものが滞ることで、太っているように見えてしまいます。むくみと冷えをそのまま放っておくとセルライトができてしまします。では、リンパはどこを流れ、どんな働きをしているかを詳しくお伝えしていきます。

主なリンパ節のイラスト図

リンパの流れと機能

体全体の免疫器官の1つであるリンパ系。リンパ節では、全身の組織から集まったリンパ液が流れるリンパ管の途中にあります。細菌、ウイルス、がん細胞などの侵入異物がいないかをチェックしています。顔周りに「耳下腺リンパ節」「顎下リンパ節」「鎖骨リンパ節」があります。腕の付け根にある「腋窩リンパ節」、腹周りには「腹部リンパ節」脚の付け根には「鼠径リンパ節」、膝裏の「膝窩リンパ節」があります。

リンパ管は全身の組織からリンパ液を排出する役割があります。

リンパ液は毛細血管のとても薄い壁を通り、細胞と細胞の間に出ていく液体から作られます。

リンパ液は手の先や足の先に存在する毛細リンパ管から始まり、集合リンパ管を経て左右の2本の太い右リンパ本管と胸管に入り、鎖骨下静脈に流れていきます。

下肢、お腹、左上半身からのリンパは全て体の左側にあるリンパ胸管に入ります。そして、右上半身からのリンパは右リンパ本管に入ります。

リンパ液にはタンパク質、ミネラル、栄養素といった栄養補給になる物質と損傷した細胞、がん細胞、細菌やウイルスといった異物が含まれます。

体内に侵入した異物の大部分はリンパに取り込まれ、リンパ節でリンパ球やマクロファージによって取り除かれます。

リンパの働き

リンパのイラスト

私たちの体は有害なものや微生物に対して防御機構を持っています。一つは、マクロファージなどが直接侵入物を食べる働きです。もう一つは、免疫機構です。

これはおもにリンパ球によって行われています。このリンパ球は骨髄で作られ、胸腺、虫垂、リンパ節、扁桃、脾臓などのリンパ性器官へ送られます。そこで増殖し、侵入物を待ち伏せます。

リンパ球は侵入物を認識すると、それに対する抗体を作って、その侵入物だけを排除します。

このリンパ球はリンパの流れに従って動くため、末端から体幹に向かってマッサージをすると、免疫力が上がるということです。また、腸に存在する腸管のリンパ管は、消化管から吸収した脂肪を運ぶ重要な働きをしています。

私たちの体は起きている時間も寝ている時間も含めて24時間休まず働いています。

体にとっての良い環境、生活をすることで美しいラインの体に変化していきます。不規則な生活を送ることでボディラインが崩れてしまうということなのです。

リンパマッサージは、リンパの流れを改善し、体が本来持っている機能を正常な状態に戻すためのマッサージです。

体に良い環境を作り、美しい体を手に入れるための方法として実際にリンパマッサージのやり方をお伝えしていきます。

リンパマッサージのポイント

リンパマッサージでは、部位、目的、段階に応じて手技が異なりますが、正しい手法を行ってこそ、効果を発揮します。数あるテクニックの中から特によく使われる方法をご紹介します。

まずは腕や脚など、マッサージをしやすい部分で練習してみましょう。


基本テクニック

手掌軽擦法

・てのひらでさする「手掌軽擦法」

マッサージの開始時と終了時に行ないます。

ポイントは手のひらをやさしく密着させて、すべらせるようにさすります。リンパの流れを促進し、新陳代謝を促進します。

母指圧迫法

・親指で押す「母指圧迫法」

ツボを刺激する際に使用する方法です。

ポイントは息を吸ってツボに親指をあて、ゆっくりと吐きながらながら押していきます。吐ききったところでツボを圧をかけたまま3~5秒キープします。再びゆっくり息を吸いながら戻します。

把握揉揑法

・つかんでもむ「把握揉捏法」

両手でつかんでもむ方法です。硬くなっているところ、冷えているところを指先ではなく手全体でしっかりつかんでもみましょう。経絡の滞りを改善し、冷えやこりをほぐします。

叩打法

・たたく(タッピング)「叩打法」

手のひらを軽く丸めた状態でたたく拍打法、こぶしでたたく拳打法、手の側面で叩く切打法などがあります。血行促進効果とともに、興奮状態の神経を鎮める効果もあります。

リンパマッサージの注意点

次のような場合は、マッサージをすることを控えましょう。

  • 疲れがひどいとき、病気やケガがある場合、また発熱しているなどの体調が悪い場合は控えること。
  • 妊娠の可能性があるとき、また妊娠中は無理に行わないこと
  • 食後2時間以内と飲酒のあとは控えること
  • 皮膚表面に傷や湿疹などのトラブルがある場合には、その場所には触れずにマッサージを行なうか、控えること

また、症状が重い場合やマッサージ効果が上がらない場合、マッサージを始めて体に異常・違和感を感じた場合は、すぐにマッサージを中心し専門家に相談してください。

スリムな体の土台を作るベースリンパマッサージ

体に行なうベースのマッサージは、脚、背中、お腹、腕です。1から6までのステップを1クールずつ、1~5セット繰り返して下さい。ひとつ一つのマッサージにかける時間は、5分程度です。ただ、「全身がほぐれて気持ちが良いな」と感じるまで続けるのがポイントです。スタート前と比べて、体がじんわりと温まってきた頃が目安となります。お風呂など、全身が温まっている時に行なうと、さらに効果的です。痩身効果や美肌効果のあるオイルやジェルでマッサージすることもおすすめです。このベースマッサージを行なうだけでも、体全体がスッキリしていきます。リンパの流れがスムーズになることで、痩せやすく太りにくい理想の体質を手に入れていきましょう。


ベースリンパマッサージ1「足裏、足の甲のリンパマッサージ」

まずは足から流れを作っていきます。マッサージは心臓に遠い、体の末端からスタートします。じっくりと時間をかけて全体をマッサージしましょう。

1クールの目安は①の脚の左右のツボを左右3分ずつ押します。②は左右3分ずつ行ないます。 

湧泉を押すイラスト

①あぐらをかくようにして、片方の足を両手で持ちます。親指で押したり揉んだりしながら、足の裏全体を行ないます。

足裏、足の甲のリンパマッサージ

②足の裏が終わったら、足の指や甲側の骨の間もさすります。

ベースリンパマッサージ2「足全体のリンパマッサージ」

足首から膝窩リンパ節うや鼠径リンパ節へとさすり上げ下半身の流れをスムーズにします。

1クールの目安は①は左右の5回ずつ行ない、②も左右5回ずつ行ないます。

ふくらはぎのリンパマッサージ

①足首を両手で包み込むように持ち、両手のひらを交互に動かしながら、膝窩リンパ節までさすり上げます。脚の前側、外側、内側、後ろ側とまんべんなく行ないます。

ふともものリンパマッサージ

②膝から上も同様に、両手を交互に使って鼠径リンパ節まで、さすり上げます。前側、外側、内側、後ろ側とまんべんなく行ないます。

ベースリンパマッサージ3「背部のリンパマッサージ」

背中から骨盤へとさすることで代謝を高め老廃物の排泄を促進します。1クールの目安は①~②を5回行ないます。 

背部のリンパマッサージ1

①両手を背中に回し、手の平をあてます。そのまま両手をそろえて、できるだけ高い位置まで持ち上げた状態からスタートします。

背部のリンパマッサージ2

②両手で同時に、腰に向かってさすり下ろします。息を吐きながらゆっくりと行ないます。

ベースリンパマッサージ4「体前面のリンパマッサージ」

お腹のマッサージのリンパマッサージは内臓、特に消化器系の働きを活発にして、体の内側からくる冷えに効果を発揮します。1クールの目安は①を5回転行ないます。 

腹部のリンパマッサージ

①左右の手をそれぞれおへその上と下にあてます。両手のひらで、おへそを中心に円を描くようにさすります。

ベースリンパマッサージ5「腕のリンパマッサージ」

手首から腕のつけ根までを流します。腋窩リンパ節に向かって行ないましょう。1クールの目安は①は左右の5回ずつ行ない、②も左右5回ずつ行ないます。 

腕のリンパマッサージ1

①手首に反対の手を下からあてて軽く包みこみ、手の平全体で腋窩リンパ節までさすり上げてリンパを流します。

腕のリンパマッサージ2

②手首の上に反対の手をそえるようにして軽くあて、腋窩リンパ節までさすり上げてリンパを流します。

ベースリンパマッサージ6「全身のタッピング」

全身を軽く叩いて引き締めていきます。全身をタッピングすることで血行を促進します。叩く時は気持ちいい程度に、軽くリズミカルになるように心がけましょう。

1クールの目安は①~②を全身にまんべんなく1分間行ないます。

全身のタッピング1

①両手を軽くくぼませて、脚を下から上へ叩きます。脚の前や横など全体を、脚のつけ根までポンポンリズミカルに行ないます。

全身のタッピング2

②続けて上半身も叩いていきましょう。1分間を目安にお腹、ヒップ、背中、バスト周り、腕、肩、デコルテ、首をまんべんなく行ないましょう。

お腹痩せに効果的なリンパマッサージ方法

全身の流れが良くなっていくことで、部分的なケアの効果が上がります。健康的な太りにくい体の土台をできましたら、部分スリミングマッサージをしていきます。

女性にとって太っている原因が食事や運動不足、睡眠不足以外にも「むくみ」によって太っているようにみえている場合もあります。

また、冷え、コリ、むくみはセルライトができる原因でもあります。セルライトとは、血管から離れた脂肪細胞に老廃物や水分がくっつき肥大化したものです。

冷えは脂肪を血管から離れやすくし、コリは血液の滞り、むくみは血管から離れた脂肪に老廃物をくっつきやすくすることで、セルライトをできやすくしていきます。

この問題を解決するためにも、体の排泄機能を高めることが重要です。自然にバランスの良い理想的な体型にしていきましょう。

ポッコリ下腹解消リンパマッサージ

下腹部が出てくる原因には、便秘やむくみ、内臓下垂、さらにセルライトなどがあります。お腹のリンパにアプローチするマッサージは特にむくみの場合に効果的です。セルライトを減らすには、代謝の良い体作りが必要です。根気良く続けられれば、確実にお腹がスッキリしていきます。

1クールの目安は、①は両手で10回ずつ、②③は下腹部全体をまんべんなく行ないます。 

お腹のリンパマッサージ1

①右手を左手のわき腹にあて、右へ引いて下腹部を大きくさすります。続けて左手を右の脇腹にあて、左へ引いて脇腹にあて、左へ引いて下腹部を大きくさすります。

お腹のリンパマッサージ2

②親指と他の四指でお腹の脂肪をつまみ、右手と左手を互い違いに動かしてもみます。

お腹のリンパマッサージ3

③両手を軽くくぼませて、下から上に引き上げるようにして下腹部をまんべんなく叩きます。

お腹周り引き締めリンパマッサージ

太ったかどうかを最初に気づくのがお腹周りです。お腹周りはセルライトがつきやすく、また、取れにくい部分でもあります。太ってしまう原因の多くは冷えにあるので、普段からお腹を温めるマッサージを心がけましょう。マッサージをする時は手だけでなく、上半身の動きも加えて、大きくひねるように大胆にさすります。マッサージ後にスリミングジェルを塗ってラッピングすることも効果的です。

1クールの目安は、①を両手で5回ずつ②左右に5回ずつ③全体に行ない、最後に再び①を行ないます。 

お腹のリンパマッサージ4

①上半身を左右にひねらせながら、左右の手を交互に使って、手と反対側のわき腹を大きく横にさすります。立ったり、座ったりして、体を動かしながら行なうと、さらに効果的です。

お腹のリンパマッサージ5

②横になり、ウエストの脇の脂肪を両手で包み込み、左右の手を互い違いに動かし優しくもみます。

お腹のリンパマッサージ6

③手を軽くくぼませて、全体をまんべんなく叩きます。下から上へ、引き上げるイメージで行ないます。特にくびれの部分は念入りにしましょう。

毎日コツコツと続けつことが健康で美しい体になっていきます。正しいリンパマッサージを行ってキレイな体を目指していきましょう。分からないことがありましたら、ご相談下さい。

今回紹介した方法は、渡辺佳子の著書「即効!ナチュラル・ダイエット スリムになる!リンパマッサージ」から一部抜粋して紹介しております。より詳しい内容は書籍をご覧ください。 


プロフィール画像
この記事を監修した人
渡辺 佳子 (わたなべ けいこ)

(社)経絡リンパマッサージ協会 代表理事
銀座ナチュラルタイムグループ 総院長
現在は東京医療専門学校教員養成科マッサージ臨床学の非常勤講師を務める。

経絡リンパマッサージの第一人者として、海外書籍を含め70冊以上、雑誌などの監修誌は1000誌を超える実績を持つ。TV、雑誌、企業の美容健康関連商品などで多くの監修を手がける。女性のための健康と美のセルフケアの普及、鍼灸マッサージ師の臨床教育などにも力を入れている。また、自らの臨床経験を生かし、健康や医療、予防医学の大切さをライフワークとして伝え続けている。さらに、身近な美容やダイエット、食事や生活を通じて、ベビーやママ、女性たちの幸せな毎日を応援している。