肩甲骨まわりのリンパマッサージ|巡りを整える4ステップ
顔のむくみをケアしても夕方には戻ってしまう。脚のマッサージをしても、翌日にはまた重い。そんなとき、見直したいのが「鎖骨のくぼみ」です。
鎖骨まわりは、全身から集まったリンパが静脈へ合流する場所と考えられています。ここが滞ると、顔や脚をケアしても流れの行き先が狭くなってしまいます。
このコラムでは、鎖骨のくぼみを指で確かめる方法と、リンパの出口を先に整えるマッサージの順番を、銀座で30年の鍼灸リンパマッサージ治療院がお伝えします。
このコラムでわかること
私たちの体には、血管と同じようにリンパ管が張り巡らされています。リンパ管は、余分な水分や老廃物を集めて運ぶ通り道です。この流れが滞ると、顔や脚のむくみにつながると考えられています。

全身から集められたリンパ液は、最後に鎖骨の奥にある静脈へ合流します。体の左側全体と右の下半身のリンパは左の鎖骨の奥で、右の上半身のリンパは右の鎖骨の奥で、それぞれ静脈に流れ込みます。その後は静脈血にまじり、腎臓でろ過されて尿として排出されます。
つまり鎖骨のくぼみは、全身のリンパが通る最後の関所のような場所です。手前の顔や脚をどれだけケアしても、出口が詰まっていると流れが進みにくくなります。「脚のリンパマッサージを受けたけれど、長続きしなかった」という方は、この出口が一因になっていることもあります。
体の他の部位まで含めたリンパの全体像は、リンパマッサージとは?効果を引き出すポイントと症状別のやり方で解説しています。

見た目ではなく、触った感覚で状態を確かめるのがポイントです。お風呂上がりなど体が温まっているときに、鎖骨の上のくぼみに、人差し指から薬指の腹をそっと当ててみてください。強く押す必要はありません。
くぼみのセルフチェック
当てはまる項目が多いほど、鎖骨まわりにたまりやすい状態が考えられます。ただし、これは病気の診断ではなく、セルフケアの目安です。
片側だけがはっきり腫れている、硬いしこりのようなものを感じる、数週間たっても変わらない、といった場合は、マッサージより先に医療機関を受診してください。
首まわりのこわばりも気になる方のために、LINEで簡単にできる首コリチェックテストをご用意しています。
ここからは、出口である鎖骨まわりに絞ったやり方です。鎖骨の周辺は繊細な場所なので、皮膚の上をやさしくすべらせるくらいの力で行います。オイルやクリームを使うと、摩擦が少なくなります。
基本の手技は、リンパマッサージの正しいやり方を図解で解説|基本手技から部位別ケアまでにまとめています。はじめての方は、先にご覧ください。

耳の下から肩先まで、首の側面を、左右の親指以外の4本の指で交互にさすります。反対側も同様に行います。首はリンパが鎖骨へ向かう通り道なので、最初にここをゆるめておきます。
首まわりのケアを詳しく知りたい方は、首のリンパマッサージのやり方もあわせてどうぞ。

ここで「痛い」と感じる場合は、力が強すぎるサインです。力と回数を減らしてください。

耳の下から鎖骨に向かって、左右の親指以外の4本の指で、同時に螺旋を描くようにさすります。首でゆるめた流れを、鎖骨のくぼみへ送り込むイメージです。
胸元から肩、背中までを含めて、見た目のラインを整えたい方は、デコルテマッサージのやり方をご覧ください。こちらは鎖骨だけでなく、首から胸元までの広い範囲を、美しさの視点でケアする内容です。
鎖骨のケアは、他の部位のマッサージの「前」に行うのが基本です。出口を先に開けておくと、あとから流すリンパの行き先が確保されると考えられているためです。
顔のむくみが気になるとき
鎖骨のケアのあとに、顔のマッサージへ進みます。顔を先に流すと、行き場のない水分が戻りやすくなります。
脚のむくみ・冷えが気になるとき
脚のケアの前に、鎖骨を1分ほどさすっておきます。脚のケアを終えたあとにもう一度さすると、締めくくりになります。
腕や手のむくみ、肩まわりが気になるとき
鎖骨のケアに、ワキの下のリンパ節へのケアを組み合わせます。やり方は、脇の下のリンパマッサージのやり方で解説しています。
マッサージのあとに、首の側面を伸ばすストレッチを加えると、鎖骨まわりがさらにゆるみやすくなります。

ここで紹介したマッサージは、総院長・渡辺佳子の著書「1分さするだけ!首リンパマッサージダイエット」から、一部を抜粋してお届けしました。

A.強く押しすぎている可能性があります。まず力を弱め、さするだけにしてみてください。それでも痛みが続く、触れると硬いしこりがある場合は、医療機関にご相談ください。
A. 体が温まっているお風呂上がりがおすすめです。長時間行うより、短くても毎日続けるほうが取り入れやすいと考えています。
A. 顔のケアだけでも心地よさは得られます。ただ、むくみが戻りやすいと感じる場合は、鎖骨を先にケアする順番を試してみてください。

鎖骨のくぼみは、全身のリンパが合流する出口です。顔や脚のケアの前に、ここを先にやさしく整えておくことが、むくみが戻りやすい方の見直しポイントになります。
1回に長く行う必要はありません。お風呂上がりの1分から、無理なく続けてみてください。
セルフケアを続けても、首や肩のこわばり、むくみが気になる場合は、体全体のバランスを見直す時期かもしれません。そのときは、専門家にご相談ください。
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銀座ナチュラルタイムグループ 総院長 一般社団法人 経絡リンパマッサージ協会 代表理事 東京医療専門学校 教員養成科 オイルマッサージ臨床学の非常勤講師を長年務める。 経絡リンパマッサージの第一人者として、海外書籍を含め70冊以上、雑誌などの監修誌は1000誌を超える実績を持つ。TV、雑誌、企業の美容健康関連商品などで多くの監修を手がける。女性のための健康と美のセルフケアの普及、鍼灸マッサージ師の臨床教育などにも力を入れている。また、自らの臨床経験を生かし、健康や医療、予防医学の大切さをライフワークとして伝え続けている。さらに、身近な美容やダイエット、食事や生活を通じて、ベビーやママ、女性たちの幸せな毎日を応援している。