首のリンパマッサージのやり方|むくみ・自律神経・睡眠までやさしくケア【プロ監修】

首のリンパマッサージをしている女性
目次


「肩こりだと思っていたら、原因は首だった」――そんな方はめずらしくありません。首のこりは、肩こりだけでなく、顔や首元のむくみ・冷え・自律神経の乱れ・睡眠の浅さにもつながりやすい場所です。

この記事では、銀座で30年、首こりをみてきた経験から、押さずに“やさしくさする”首のリンパマッサージのやり方を、4ステップでご紹介します。特にむくみや巡りが気になる方におすすめのケアです。

※ こり固まった筋肉を「押してほぐしたい」方は、手技の異なる首マッサージのやり方(こりをほぐすセルフほぐし)をご覧ください。

首のリンパマッサージは「押す」のではなく「さする」

首のリンパマッサージはさするが決め手。

首は太い血管・神経が集まり、4〜6kgある頭を支える繊細な部位です。

専門知識のないまま頚椎まわりを強く押すと、もみ返しや寝違えなどのトラブルが起こりやすい場所でもあります。

そこでこの記事では、セルフケアでも安全な「さする」手技(軽擦法)を中心にご紹介します。

「さする」は、私たちがマッサージ臨床学で教える基本でありながら、やさしく続けやすい手技です。強くこする必要はありません。

手のひらを密着させ、体の重みをやさしく預けるのがコツです。

首のリンパは「鎖骨」に集まる|むくみと首こりがつながる理由

首のむくみのない鎖骨がでている女性

リンパマッサージを効果的にするために、まず流れの全体像を知っておきましょう。

全身をめぐったリンパ液は、最後に首の付け根(鎖骨のあたり)に集まり、そこで静脈へと戻ります。つまり鎖骨まわりは、全身の巡りの「最終出口」です。

この出口にあたる首・鎖骨がこって硬くなると、手前で渋滞が起き、顔や首元にむくみが出やすくなります。

実際、当院でむくみを訴えて来られる方の鎖骨は、ほとんどが“埋もれて”います。

施術で首・鎖骨をゆるめると、その場で鎖骨のラインが出てくる方も少なくありません。

鎖骨が埋もれている方は、冷えや疲れの取れにくさを併せ持っていることも多いです。

だからこそ、首のリンパマッサージは「むくみケア」としても理にかなっているのです。

首こりとむくみの関係は、首こりとむくみの関係でくわしく解説しています。

「さする」だけで、なぜ効くの?期待できる変化

さするだけでなぜ効くの?


やさしくさするだけでも、次のような変化が期待できると考えられています(感じ方には個人差があります)。

  • むくみ・冷えがやわらぐ:さする刺激で血液やリンパの巡りがうながされ、冷えやむくみが軽くなりやすくなります
  • こりがゆるむ:血行がよくなることで、表層の筋肉の緊張がほぐれやすくなります
  • 自律神経が整い、リラックスできる:やさしい刺激は副交感神経が優位になりやすく、睡眠の質や慢性的な肩こりのケアにもつながると言われます
  • 首元がすっきり見える:鎖骨まわりの巡りが整うと、フェイスラインや首のラインが軽く見えることがあります

なお、皮膚の表層〜筋膜へのアプローチが中心です。深く硬くなった筋肉をほぐすには専門家の技術が必要なので、セルフケアは「巡りを整え、予防する」位置づけと考えてください。

始める前に|こんなときはセルフケアを控えて

セルフケアのチェックリスト

次にあてはまる場合は、自己判断でマッサージせず、まず医療資格のある専門家・医療機関にご相談ください。

  • 首に痛みやしびれ、腕のしびれがある
  • 事故にあってから症状が続いている
  • リンパが腫れている/熱がある
  • 頭痛が続いている

問題がないことを確認できれば、安心して毎日のセルフケアに取り組めます。

共通の注意は「強くこすらない」「痛くない、心地よい力加減で」。
肌の滑りが悪いときは、保湿クリームやオイルを薄くなじませると、摩擦を防げます。

首のリンパマッサージのやり方【4ステップ】

首のリンパマッサージのやり方4ステップ

ポイントは、流す順番です。いきなり首から始めず、リンパの出口にあたる「わきの下」から開けていきます。出口を先に通しておくと、首から流したリンパの行き場ができて、効果が高まります。1〜4を焦らず、各1分を目安にゆっくり行いましょう。

ステップ1:わきの下と腕(出口を開ける)わきの下をおし、腕をさするリンパマッサージ

わきの下に4本の指をあて、下からつかむように息を吐きながら5秒押す。次に腕の外側を、手首からわきの下まで手のひらでさすり上げる(左右各1分)。

なぜここから:わきの下には「腋窩リンパ節」という関所があります。ここを先に開けてから流すのが、渋滞を作らないコツです。

注意:わきの下は痛みを感じやすい部分です。痛くない程度に。少しの力でも強く痛む場合は、念のため医療機関で確認を。

当院でお伝えするときは、「首より先に、わきの下から」と必ず順番を強調します。出口が詰まったまま首をさすっても、流れる先がないからです。ここを面倒がらず開けておくかどうかで、仕上がりが変わります。

ステップ2:鎖骨の下鎖骨の下をさするリンパマッサージ

鎖骨の下を、胸の中央からわきの下に向かってやさしくさする(左右各1分)。さきほど開けた、わきの下のリンパ節へ流し込むイメージで。

コツ:デコルテは人目につく部分。鎖骨がくっきり見えることが、巡りの良い状態の目安にもなります。

ここは“さする向き”を間違えやすい場所です。当院では「胸の真ん中から、わきの下へ集める」と、手の動かす方向を一緒に確かめてもらいます。逆向きにこすってしまう方が、意外と多いのです。

ステップ3:鎖骨の上のくぼみ鎖骨のくぼみをさするリンパマッサージ

鎖骨の上のくぼみを、肩先から中央に向かって手のひらでやさしくさする(左右各1分)。ここはリンパが最後に静脈へ戻る出口に近い、大切な場所です。

注意:強く押すと痛みやすく、摩擦で赤くなりやすい部位です。ゆっくりと、赤くなってきたら少し間をおきましょう。

強くやりすぎる方がとても多い場所です。当院では「小指1本分くらいの軽さで」とお伝えしています。肌が赤くなってきたら力が強すぎるサイン。やさしすぎるかな、くらいがちょうどよい力加減です。

ステップ4:首の側面首のリンパを流すリンパマッサージ

両手を交互に使い、耳の下あたりから鎖骨の中央・肩先に向かってさすり、リンパを流す(左右各1分)。

なぜここ:首の側面は、首こりの方がいちばん張っている部分です。耳の下の「耳下腺リンパ節」の巡りが整うと、フェイスラインがすっきり見えることもあります。

いちばん多いのが、こっているからと“つい押してしまう”ことです。当院では必ず「押したくなるのを我慢して、さすってください」とお願いしています。

首を強く押すのは、私たちプロでも最も気をつける部分だからです。

早く変化がほしい方は、回数を1日3回までを目安に増やしてみてください。

首のリンパマッサージについて書かれている免疫リンパマッサージダイエット本の表紙

ここで紹介した方法は、経絡リンパマッサージの第一人者であり、リンパマッサージ関連著書70冊を上梓した当院の銀座ナチュラルタイムグループ総院長 渡辺佳子の著書「免疫リンパマッサージダイエット―強いカラダをつくり、美ボディを手に入れる!!」から一部抜粋して紹介しております。

効果を高めるコツ|タイミングと続け方

首のリンパマッサージの効果を高めるコツ

  • 入浴後など、体が温まったタイミングで行うと、巡りがうながされやすくなります
  • マッサージの前後にコップ1杯の白湯や水を飲むと、巡りをサポートできます
  • 長くやるより、短くても毎日。続けることで、巡りの良い状態を保ちやすくなります
  • 首を冷やさないこと。夏の冷房や薄着で、首元が冷えないよう気をつけましょう

「“さする”は最もやさしい手技です。でも、毎日続けることが、巡りには何より効きます」

── 総院長 渡辺佳子

首のリンパマッサージのよくある質問

首のリンパマッサージのよくある質問


Q1. さするだけで、本当に効果はありますか?

A. 「さする(軽擦法)」は、見た目はやさしくても、皮膚の浅い部分の血液やリンパの巡りをうながす効果が期待できる手技です。何もしないより、表面をやさしくさすって巡りを促し、続けることが予防につながります。

Q2. どのくらい強くさすればいいですか?

A. 「痛くない、心地よい」力加減が基本です。強くこする必要はありません。物足りなく感じるときは、強さではなく、手の密着を高め、当てる位置を見直してみてください。

Q3. 毎日やっても大丈夫ですか?

A. はい、やさしく行う範囲であれば毎日で大丈夫です。早く変化がほしい方も、1日3回程度までを目安に。短くても毎日続けることが、いちばんの近道です。

Q4. むくみがすぐ戻ってしまいます。

A. むくみは、その日の塩分・水分・姿勢・冷えなどでも変わります。1回で終わらせず、毎日のケアと、首を冷やさない・水分をとりすぎないといった生活面もあわせて整えると、戻りにくくなっていきます。

Q5. さすると痛い・押すと痛いときは?

A. 痛みがあるときは無理に続けないでください。「押すと痛い」ときの見分け方は首リンパを押すと痛いときはでも解説しています。痛み・しびれ・腫れがある場合は、医療機関にご相談ください。

実際にあったケース:セルフケアで変わった方

セルフケアで変わった女性

※ ご本人の了承を得て、個人が特定されないよう内容を一部変えて紹介しています。効果には個人差があります。

40代・デスクワークの女性。「夕方になると顔も脚もむくんでパンパン」というお悩みでした。

来院時、鎖骨はくぼみが埋もれてほとんど見えない状態。施術に加えて、ご自宅でこの4ステップを1日1回続けていただきました。

3週間ほど経ったころ、「鎖骨のラインが見えてきた」「朝の顔のむくみが軽い」とおっしゃっていました。

むくみは一度のケアで終わらせず、毎日少しずつ続けることで、戻りにくい状態へ近づいていきます。

毎日のセルフケアに|むくみ・睡眠・肩こりにも

毎日のセルフケアがたのしくなっている女性


続けるうちに、「埋もれていた鎖骨が見えてきた」「肩の盛り上がりが小さくなった」など、見た目の変化から実感する方が多くいらっしゃいます。

少しずつでも、毎日こまめに続けることが大切です。背景に合わせて、次の記事もあわせてどうぞ。

慢性的な首こりは、プロのケアへ

銀座ナチュラルタイムの首こり専門施術

長年の慢性的な首こりは、深層の筋肉まで硬くなっていることがあり、セルフケアだけでは変化を感じにくいケースもあります。

銀座ナチュラルタイムは、開院当初から30年、国家資格を持つ施術者が一人ひとりのお身体に合わせてケアしてまいりました。セルフケアで物足りないときは、どうぞお気軽にご相談ください。

初診の方はこちらから24時間予約が可能です。

首こり解消のリンパマッサージのご予約はこちらから

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この記事を監修した人
渡辺 佳子 (わたなべ けいこ)

銀座ナチュラルタイムグループ 総院長
一般社団法人 経絡リンパマッサージ協会 代表理事
東京医療専門学校 教員養成科 オイルマッサージ臨床学の非常勤講師を長年務める。

経絡リンパマッサージの第一人者として、海外書籍を含め70冊以上、雑誌などの監修誌は1000誌を超える実績を持つ。TV、雑誌、企業の美容健康関連商品などで多くの監修を手がける。女性のための健康と美のセルフケアの普及、鍼灸マッサージ師の臨床教育などにも力を入れている。また、自らの臨床経験を生かし、健康や医療、予防医学の大切さをライフワークとして伝え続けている。さらに、身近な美容やダイエット、食事や生活を通じて、ベビーやママ、女性たちの幸せな毎日を応援している。