リンパマッサージのメリットとデメリット
リンパマッサージは、セルフケアの定番として人気の高いケア方法です。
体にたまった余分な水分や老廃物の排出を促すことで、むくみの解消をはじめ、美容から健康まで幅広い効果が期待できます。
一方で、やみくもに強くさすっても、思うような結果にはつながりません。
大切なのは、リンパの仕組みを知り、流れに沿って行うことです。
このコラムでは、銀座で30年、経絡リンパマッサージの専門院として施術を続けてきたナチュラルタイムが、リンパマッサージの仕組みと期待できる効果、効果を引き出すポイント、症状別のケアの入口までをまとめて解説します。

リンパマッサージとは、全身をめぐるリンパ液の流れを手で助け、余分な水分や老廃物の排出を促すマッサージ法です。
リンパ管は血管と同じように全身に張りめぐらされていて、その中を流れるリンパ液は、体内の老廃物や余分な水分を回収して運ぶ、いわば「体の下水道」の役割を担っています。
リンパ節はその途中にある関所のような存在で、不要なものをこし取り、免疫の働きにも関わっています。
ここで大切なのは、リンパには心臓のようなポンプがないことです。
血液は心臓の拍動で全身をめぐりますが、リンパ液は筋肉の動きや呼吸によって、ゆっくりと押し流されています。
そのため、デスクワークで長時間同じ姿勢が続いたり、運動不足や冷えが重なったりすると、流れはすぐに滞り、むくみやだるさとなってあらわれます。
だからこそ、外から手で流れを助けるリンパマッサージに意味があります。
何かを足すのではなく、体にもともと備わっている巡りを取り戻す。リンパマッサージは、そのためのいちばん身近な方法です。
リンパの流れの向きや仕組みは、こちらのコラムで図解を交えてさらに詳しく解説しています。
リンパの流れを図解|方向・仕組み・改善法を銀座30年の専門家が解説
リンパで流した老廃物はどこへ行く?排出の道のりを銀座30年の専門家が解説

リンパマッサージの効果をいちばん実感しやすいのが、むくみです。
滞っていた余分な水分や老廃物の排出が促されることで、脚や顔のむくみがスッキリしやすくなります。
夕方の脚の重だるさが気になる方は、その日のうちに流す習慣をつけるのがおすすめです。
手のひらで肌に触れながら流すリンパマッサージは、リンパだけでなく血行も同時に促します。
血のめぐりがよくなると、体温が保たれやすくなり、基礎代謝(何もしなくても消費されるエネルギー)の維持・向上につながります。
冷えが気になる方にも向いています。
リンパマッサージそのものに脂肪を減らす作用があるわけではありませんが、めぐりが整い代謝が保たれることは、痩せやすく太りにくい体づくりの土台になります。
食事や運動と組み合わせることで、ダイエットの結果を後押ししてくれます。
リンパマッサージは、肌に直接触れて行うケアです。
やさしい刺激で血行がよくなると、肌の隅々まで栄養が届きやすくなり、くすみが晴れて色つやのよい肌に近づきます。
血液が体内を一周するのに約40秒であるのに対し、リンパ液が同じ距離をめぐるには8〜10時間ほどかかるといわれています。流れが滞りやすい分、リンパの巡りが悪くなると、免疫を担うナチュラルキラー(NK)細胞や、血管から染み出したたんぱく質(アルブミン)の回収も遅れがちになります。
リンパマッサージで滞りを流すことは、これらの免疫細胞や栄養素の運搬効率を高めることにつながり、体が本来持つ防御機能をサポートすると考えられています。
心と体はつながっています。体が軽くなると、気持ちも自然と前向きになるものです。
自分の手で毎日体に触れること自体が、緊張をゆるめ、心を落ち着かせる時間になります。
知っておきたい注意点(デメリット)については、こちらのコラムもご覧ください。

同じマッサージでも、行い方ひとつで結果は大きく変わります。次の5つを意識してください。
「そもそも毎日やっていいの?」という疑問には、こちらのコラムでお答えしています。

手の使い方、4つの基本手技、全身を流す順番、部位別の手順は、それぞれ図解付きのコラムで詳しく解説しています。実際に手を動かす際は、こちらをご覧ください。
リンパマッサージの正しいやり方を図解で解説|基本手技から部位別ケアまで

気になる症状に合わせてケアすることが、不調をやわらげる近道です。症状別の詳しい方法は、それぞれのコラムで解説しています。
当院のカウンセリングでも、ご相談が多いのは肩こり・首こり、足のむくみ、腰痛の順で、銀座というオフィス街の土地柄か、デスクワーク由来の不調が大半を占めます(当院調べ)。

長時間のデスクワークで同じ姿勢が続くと、肩や首の血流が悪くなり、重さや痛みが出やすくなります。腕を中心にマッサージして血行を促すと、肩だけでなく頭もスッキリしてきます。
肩こりはマッサージで改善できる!原因別のアプローチが大切です。

重い頭を支え続けている首には、重要なリンパの通り道があります。ここが滞ると、疲れがとれない、やる気が出ないなど、全身の不調につながります。
首こり解消には、経絡リンパマッサージがおすすめ!その理由をプロが解説
首のリンパマッサージのやり方|むくみ・自律神経・睡眠までやさしくケア【プロ監修】

座りっぱなしの時間が長いと、水分代謝が落ち、余分な水分が脚にたまってむくみます。脚全体を流して老廃物の排出を促しましょう。毎日のケアで、むくみにくい脚に変わっていきます。
むくみ解消のリンパマッサージで、すっきりボディを手に入れましょう!
【プロ監修】正しい足のリンパマッサージのやり方で、むくみを解消して、美脚になろう!

腰痛の多くは、腰まわりの筋肉が緊張してこわばることで起こるといわれています。
痛む場所だけでなく、関連するツボへの刺激と下半身のリンパマッサージを組み合わせるアプローチがおすすめです。

長時間のデスクワークによる血流の悪化、睡眠不足、季節の変わり目、更年期などで、血流や熱が上半身に偏ると、頭痛やのぼせが起こりやすくなります。
頭だけでなく、足先と首まわりの流れを整えることがポイントです。

顔が大きく見えるのは、老廃物や水分がたまっているサインかもしれません。
全身のリンパのゴール地点である鎖骨まわりが滞ると、顔のむくみにも直結します。
デコルテから流して、すっきりとしたフェイスラインへ。
小顔マッサージのやり方|フェイスラインを整える顔のリンパマッサージ
日々のちょっとした場面でも、リンパマッサージの取り入れ方は少しずつ変わります。代表的な場面ごとのポイントを見ていきましょう。
湯船に浸かり体が温まっている状態は、リンパマッサージにとって好条件です。
血行がよくなることで、老廃物の排出もスムーズになります。
入浴中や、湯上がりの体が温かいうちに行うと、効果を実感しやすくなります。
ただし、長時間の入浴は体力を消耗するため、のぼせない範囲で行いましょう。
生理中は骨盤内の血流がふだんと異なり、下腹部が張りやすい時期です。
下腹部への強い刺激は避け、脚や腕など体の末端から中心に向かって、やさしくさする程度にとどめましょう。
体調がすぐれないときは無理をせず、お休みいただくことも選択肢のひとつです。
足がつるのは、筋肉の使いすぎや冷え、水分・ミネラル不足などが重なり、神経が過敏になって起こるといわれています。
つった直後の強いマッサージは筋線維を痛める可能性があるため、まずは患部をゆっくり伸ばして休ませ、落ち着いてから軽くさする程度にしましょう。
頻繁に繰り返す場合は、水分補給や日々の生活習慣の見直しもあわせて行ってください。
足先の冷えには、リンパだけでなく血流の滞りも関わっています。
足首からふくらはぎ、太ももに向かって、下から上へさすり上げるように行うと、滞った血液とリンパの両方を心臓へ戻す助けになります。
頭の重だるさは、首や肩まわりのこりによって、頭部への血流やリンパの流れが滞ることで起こりやすくなります。
首の付け根から鎖骨に向かって、やさしくさすり、詰まりを流すイメージで行うと、軽減が期待できます。
呼吸の浅さの背景には、肩や胸まわりの筋肉の緊張があることが少なくありません。
鎖骨まわりや脇の下をゆっくりとほぐすようにマッサージすると、リンパの通り道が広がり、呼吸がしやすくなることがあります。

手軽なセルフケアですが、体調によっては控えたほうがよい場合があります。
また、マッサージ中に痛みや違和感が出た場合は、無理に続けず中止してください。「痛いほど効く」ということはありません。
マッサージの後に体がだるくなることがありますが、その多くは心配のいらない反応です。理由と対処法はこちらで解説しています。

セルフケアを続けても、「奥のこりまでは届かない」「一度きちんと全身を流してほしい」と感じることがあるかもしれません。
リンパマッサージ(リンパドレナージュ)は、1930年代にデンマークのボッダー博士夫妻が体系化し、1936年にパリで発表された、西洋生まれの比較的新しい手法です。
一方、体をめぐる気血の通り道である「経絡」は、2000年以上にわたって受け継がれてきた東洋医学の知恵。
ルーツのまったく異なるこの2つの考え方を融合させ、長年の臨床の中で体系化したのが、経絡リンパマッサージです。
その体系をつくったのが、銀座ナチュラルタイム総院長・渡辺佳子です。
きっかけは、臨床の現場で「マッサージ直後は軽くなるのに、数日で元に戻ってしまう」というお客様を数多く見てきたこと。
表面のリンパを流すだけでなく、経絡を通じて体質そのものに働きかける必要がある——その実感から生まれた手法です。
国家資格を持つ施術者が、リンパの滞りだけでなく、その奥にある体質や巡りの偏りまで含めて整えていきます。
銀座駅から徒歩1分。セルフケアと施術を組み合わせることで、体は変わりやすくなります。

慢性的な首こりが気になる方は、半健康症候群の可能性があります。
半健康症候群とは、東洋医学の「未病」と西洋医学の「病気」の中間にある、病気ではないけれどつらい状態のこと。
自覚しにくく、本人も気づかないまま過ごしていることが多いのが特徴です。なかでも首こりはその代表例で、日々の体調に大きな影響を与えています。
自分の首こりの程度を自分で判断するのは難しいもの。LINEで簡単にできるチェックテストをご用意していますので、下のバナーからぜひご自身の首の状態を調べてみてください。

今回は、リンパマッサージの仕組みと効果をご紹介しました。
セルフリンパマッサージは、毎日コツコツ続けるほど効果を感じやすくなります。
そして毎日体に触れていると、小さな変化やいつもと違う状態にも気づきやすくなります。それ自体が、何よりのセルフケアです。
「なかなか効果が現れない」「やり方が合っているのか不安」という方は、一度プロの手で全身のリンパを流してみてください。
ご自身の体のどこが滞りやすいのかがわかると、毎日のセルフケアの質も変わります。
月に一度の施術で体をリセットし、日々はセルフケアで保つ。この組み合わせが、体を変えるいちばんの近道です。
リンパマッサージは、毎日のお風呂タイムに少し意識を向けるだけで始められるセルフケアです。
正しい方向と手の使い方を守って、体が本来持っている巡りを、少しずつ取り戻していきましょう。
初診の方はこちらから24時間ご予約いただけます。
銀座ナチュラルタイムグループ 総院長 一般社団法人 経絡リンパマッサージ協会 代表理事 東京医療専門学校 教員養成科 オイルマッサージ臨床学の非常勤講師を長年務める。 経絡リンパマッサージの第一人者として、海外書籍を含め70冊以上、雑誌などの監修誌は1000誌を超える実績を持つ。TV、雑誌、企業の美容健康関連商品などで多くの監修を手がける。女性のための健康と美のセルフケアの普及、鍼灸マッサージ師の臨床教育などにも力を入れている。また、自らの臨床経験を生かし、健康や医療、予防医学の大切さをライフワークとして伝え続けている。さらに、身近な美容やダイエット、食事や生活を通じて、ベビーやママ、女性たちの幸せな毎日を応援している。